公開日 2022年05月12日
農作業中の熱中症による事故は、最高気温が30℃を超える日が多い7,8月だけでなく、
比較的農作業がしやすい4,5月においてもビニールハウス内などで発生しています。
熱中症による事故を防ぐために、次の点などに注意してください。
夏の農作業で心がけること
1 日中の気温の高い時間帯を外して作業を行いましょう。
特に高齢の方は、のどの渇きや気温の上昇を感じづらくなるので、高温時の作業は極力避けましょう。
2 作業前・作業中の水分補給、こまめな休憩をとりましょう。
のどが乾いていなくても20分おきに休憩し、毎回コップ1~2杯以上を目安に水分補給しましょう。
足がつったり、筋肉がピクピクする症状が見られたら、0.1~0.2%程度の食塩水(1Lの水に1~2gの食塩)、
スポーツ飲料、塩分補給用タブレットを摂取しましょう。
休憩時は、日陰等の涼しい場所で休憩し、作業着は脱ぎ、手足を露出して体温を下げましょう。
3 熱中症予防グッズを活用しましょう。
屋外では帽子、吸汗速乾性素材の衣服、屋内では送風機やスポットクーラーなどを活用しましょう。
4 単独作業を避けましょう。
作業は2人以上で行うか、時間を決めて水分・塩分補給の声かけを行うなど、定期的に異常がないか確認し合うようにしましょう。
5 高温多湿の環境を避けましょう。
暑さ指数(WBGT)計、温度計、湿度計で、作業環境を確認しましょう。
作業場所には、日よけを設ける等できるだけ日陰で作業をするようにしましょう。
特にビニールハウス等の施設内は風通しが悪く、早い時期、早い時間から暑さ指数(WBGT)が高くなるため、
風通しを良くしたり断熱材を活用しましょう。
熱中症が疑われる場合の処置
1.暑い環境で体調不良の症状がみられたら、すぐに作業を中断しましょう。
代表的な症状は以下のとおりですが、熱中症には特徴的な症状がなく、
「暑い環境での体調不良」は全て熱中症の可能性があります。
2.応急処置を行いましょう。
・涼しい環境へ避難しましょう。
・服をゆるめて風通しをよくしましょう。
・水をかけたり、扇いだりして体を冷ましましょう。
・水分・塩分を補給しましょう。
・脇の下、両側の首筋、足の付け根を冷やすと効果的です。
3.病院で手当てを受けましょう。
・意識がない場合、自力で水が飲めない場合、応急処置を行っても症状がよくならない場合は、すぐに病院で手当を受けるようにしてください。
【参考情報】
•熱中症対策を含む農作業安全対策全般について
農林水産省ホームページ「農作業安全対策」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_kikaika/anzen/index.html#necchuushou
•熱中症予防グッズについて
農林水産省ホームページ「作業安全対策に関するカタログ」
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/sagyou_anzen/catalog.html
全国農業機械商業組合連合会ホームページ「おしゃれな農作業ウェア」
https://www.zennouki.org/ware.html
•熱中症全般について
環境省ホームページ「熱中症予防情報サイト」
https://www.wbgt.env.go.jp/
•農業法人等で雇った人の熱中症予防や地域の高齢者等に対する熱中症対策の事例等について
厚生労働省ホームページ「熱中症関連情報」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/
•気温に関する予測情報などについて
気象庁ホームページ「熱中症から身を守るために」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/netsu.html